オマージュ

今回の『容疑者 室井慎次』はさてどんな邦画へのオマージュが隠されているのでしょうか?

まず君塚監督自らが語ってらしたり関連本に書かれているものはいくつかあります。

列挙してみます。

『県警対組織暴力』
『日本列島』
『鉄道員』(一連の高倉健さん主演映画か?)
『ブラックレイン』(邦画ではありませんが)
『怪獣総進撃』
『仁義なき戦い』
(まだもっとあったかもしれませんが私が把握しているのはこれが全てです。
補足していただけたら嬉しいです。)

これらは直接的に引用されているものではなく、作品の雰囲気だとか音楽の乗せ方だとかだけだと思っていました。

っが、それだけではないことが映画通の友人からのメールでわかりました。

9月20日の記事の回答です。
お待たせ致しました(笑)。
上記の記事コメントでも書きましたが、

私はどうして室井さんは小原弁護士に「君はよく食べるね」と言ったのか、一回目の鑑賞時から不思議でした。
小原弁護士は食べっぷりはいいですが、そんなに食べていませんもの。この台詞、そのままある映画の中で出てくるようです。

「君はよく食べるね」という台詞は、『砂の器』で丹波哲郎さん演じる今西刑事が森田健作さん演じる吉村刑事に言う言葉そのままなのです。
短い台詞ですので、こじつけだと言われたらそれまでなのですが、私はとても納得しました。
『OD2』でも使われた『砂の器』が今回も出てきたわけです。

二つ目は、「出所したらビール飲むんじゃないですか。ほら映画で見たことありますよ」という小原弁護士の台詞に出てくる「映画」というのは高倉健さん主演の『幸せの黄色いハンカチ』。
j_miyaさん、正解ですよね♪
出所したらビールを飲むというのは、何度か映画やドラマなどで観たように思っていたので、特定の映画を指すものだとは思っていませんでした。
『幸せの黄色いハンカチ』は映画館で観たのですが、私はこのシーンは綺麗に忘れてしまっています(^^;

『砂の器』は1974年の作品。
『幸せの黄色いハンカチ』は1977年。
どちらも70年代を代表する邦画だと言える秀作です。
今回のスピンオフでは、『交渉人 真下正義』で70年代の洋画、そしてこの『容疑者 室井慎次』では70年代の邦画へのオマージュが感じられます。
『容疑者』の時期2005年2月の新宿では街全体が『新宿祭 Back to 70's』というイベントをやっているという設定もあり、これはやはり友人の考察通り意識的に入れられた台詞だと思いました。

そしてもうひとつ教えて頂いたのが

室井が学生時代の女性を語るシーンは熊井啓の「日本列島」の宇野重吉。


ここからちょっと『日本列島』のネタばれになるので下げます。




『日本列島』
1965年の日活作品で、レンタルで探しましたがビデオ化すらしていない作品なのか、全く探し出すことが出来ませんでした。
さる友人の好意で観ることができた時は大袈裟ではなく狂気乱舞しました。

この映画の原作は吉原公一郎氏の『小説日本列島』らしいのですが、私はこの本は読んだことがなく、映画を観た時に思い出したのは松本清張氏の『黒い福音』でした。
これはもう30数年前に読んだので詳細は全く忘れてしまっていますが、実際にあったスチュワーデス殺人事件からヒントを得た小説であるということは強烈に覚えています。
映画『日本列島』はこの「スチュワーデス殺人事件」と戦後の混乱期に迷宮入りしてしまった「下山事件」なども踏まえたかなり重厚な社会派映画になっています。
勿論モノクロ映画なのですが、旧さを感じるよりもまずそのストーリー展開の面白さにぐいぐいと引き込まれて行きました。

警察と新聞記者の関係も、多分当時はこうだったのではないかと興味深く見ることが出来ます。
警察サイドに注目するならば、警視庁の刑事部長を演じた加藤嘉氏の演技が光ります。
『砂の器』でも名演でしたが、こういう役もまたぴったりと嵌るのが凄い。
余談ですが、加藤嘉氏に関しては『砂の器』を観た数年後に、ドラマ『白い巨塔』の大河内教授役を観てあまりの違いに驚いたものです。
刑事部長役はこの大河内教授の雰囲気に似たものがあり、長身痩躯のインテリ紳士を演じさせたら右に出る者がいないのじゃないかと今更ながら思いました。

現在でいうならば『容疑者 室井慎次』の品川徹氏、そして高橋昌也氏もこの範疇の役者さんのように思います。
どんどん脱線して行きますが、品川氏は平成のドラマ『白い巨塔』で加藤嘉氏と同じく東教授を演じておられます。
このキャスティングには個人的に大拍手でした。
高橋氏は先に『笑いの大学』を観ていなくてよかったと思いました(^^;
どんどんどんどん脱線して行きますが…
『容疑者』ではこの同じ範疇の品川徹氏と高橋昌也氏を同じような役柄でキャスティングされたに、「観覧車の男」を誤解されてしまったのではないかと、少し残念に思っています。

元に戻って

上記オマージュとしてあがっている宇野重吉氏演じる秋山の過去というのは、新妻をGHQによって殺されているというエピソードです。
「殺された」のか屈辱から「自殺」したのかは私には判断出来なかったのですが、秋山はその辛い過去を背負ってGHQに対して恨みを抱きそれを原動力に捜査に当たるのです。
妻の死について語るシーンがあるのですが、これが室井が過去の女性を語るということのリンクと言えばそう言えなくもありません。
愛する者の支えになってやれなかったという自責の念は味わったものでなければ分からないものなのかもしれません。

『日本列島』には当時の社会情勢と、それが生み出したいくつかの実際にあった事件が主人公達を軸にとにかく上手くまとまって描かれています。
戦後の犯罪史を学ぶ物としても、警察物としても見応えのある作品でした。
室井主役のスピンオフがまた次にあるとすれば、こういう作品も観てみたいと思います。

『香港国際警察』やっと観ました!

めちゃくちゃ面白かったぁ〜〜!!

この映画を私に薦めて下さった方に心から感謝したい気持ちです。

以下『香港国際警察』のネタばれも含まれますので、これからご覧になる方は読まないで下さいね。







香港映画は好きな私ですが、何故かジャッキー・チェンの映画には縁がありませんでした。
ジョン・ウー監督の所謂「香港ノワール」と言われる映画や、大好きなレスリー・チャンの映画を好んで観ていたので、観る余裕がなかったのかもしれません。
それが、今回の映画で「青島コート」が出てくる(?)と他の方のブログで書かれているのを読んだり、映画通の方からメールで教えていただいたりして、これは観なければ、と楽しみにしていたのです。
レンタル屋に何度か通ってやっと借りることが出来ました。

そして昨日観ました!
しょぼいながらも一応ホームシアターを設置しているので、ご近所に音が洩れないかをチェックの上、ガンガンの音量で堪能しました。
もう喜怒哀楽全ての感情が、この2時間ほどの映画を観ている間全開でした。
何度も涙し、何度も拍手し、ジャッキー・チェンってやっぱり凄いと思いました。
洗練されたアクション、スピード、音楽、マスのかっこよさ。
全て満足させてくれました。

最初の10分くらいはちょっと残酷すぎて観るのが辛く、早送りしたい衝動にも駆られました。
でもこの残虐さ故に余計犯人への怒りが増すわけですが。
そして最後に、犯人への怒りが大きかった分、ほんの少しの同情から反対方向に大きく振り返され私の涙を誘ったのです。
ダニエル・ウーのヒール、よかったです。『ジェネックス・コップ』(ジャッキー・チェンがプロデュースしてます)に続く悪役ですが、もっと救いようのない悪役になっていました。
ちょっと目のあたりが小泉孝太郎くんに似ていると思いました。
孝太郎くんの悪役も一度観てみたいです。

ジャッキー演じるチャン警部。
映画の冒頭の彼のドアップ。ちょっと『男たちの挽歌』のティ・ロンっぽかった。
彼の婚約者ホーイー役のチャーリー・ヤンが慎ましくて素敵でした。
(どこかで観たことがある女優さんだと思ったら『楽園の瑕』に出てたんですね。)
この二人のシーンで何度泣いたことか…。
かつて部下を殺され、自分の心まで破壊された男が、悪に立ち向かい自分の大切な人を守るために命賭けで闘う姿はよくある話かもしれませんが私は感動しまくりでした。
とにかくファンサービスが凄いんです!
これでもかこれでもかのアクションシーン。ダークな話に不釣合いな程の色の洪水。
観た後のこの爽快感。
今までジャッキーの映画をあまり観なかったことを悔やみました。


そして例の「青島コート」。
ニコラス・ツェー演じるシウホンが着ているのですが、ほんとだぁ〜、青島コートだぁ、と手を叩きました。
ニコラスがちょっと織田さんよりも細いのと、スーツの上ではなくシャツの上にすぐコートを着ているため、ちょっとシルエットが違って見えましたが、懐かしいあのグリーンのコートです。
最後に明らかになるこのコートのエピソードにも私は号泣しました。
チャン警部とシウホンのコンビ、次も観たいのになぁ…。
また余談ですが、ニコラス・ツェーは以前から窪塚洋介くんに似ていると思っています。

やはりジャッキーは『踊る大捜査線』を見てこのコートを使用したのではないか、と『踊る』ファンの私は思いたいです。
だったら香港映画にとってはちょっとした逆輸入になるのかな、などとも考えています。
かつての掲示板である捜査員の方が「『秋SP』で青島くんがコートを羽織るスローモーションは、『男たちの挽歌II』のチョウ・ユンファだ」と書いていらしたのです。
(コートの種類は全く違いますが…)
私はこの書き込みで『男たちの挽歌』を観、香港映画に興味を持ちました。
『容疑者 室井慎次』で室井さんがコートを羽織るシーンが、この『秋SP』のリンクだと言われています。
『男たちの挽歌』から『秋SP』へ、そして『香港国際警察』や『容疑者 室井慎次』へ…。
穿った見方かもしれませんが、そう思うとまた楽しいものです。

後、警察署に爆弾が持ち込まれるというのは「踊る第二話」っぽいなとか。
あのアヒルのオモチャではデニス・ホッパーのツムラ・クールバスクリンのCMを思い出したり…。

泣いたり笑ったり唸ったりと大変忙しい二時間でした(笑)。
他のジャッキー作品も観ようと思っています。

香港が中国に返還されてから、沢山の監督や俳優がハリウッドに流出してしまいましたが、この映画を観たら香港映画はこれからも大丈夫だと安心しました。
次世代のいい俳優さんが確実に育っていますから。
そういう意味においてもジャッキー・チェンは偉大です。


>あれは香港映画ならではのお遊びも混じっているシーンだったりします。
こういう笑いがちょっと苦手で香港映画は敬遠していた時代がありました。
でも今回のシーンは洗練されていて、私も一緒に盛り上がりたい衝動にかられました(笑)。

>踊る大捜査線に対する1つの返答でありアンチテーゼに受け止めております。
とてもとても私には気になる言葉です「アンチテーゼ」
もしやnegoさんは『OD2』に関して私と同じ意見をお持ちなのかと…。
違っていたらごめんなさい。
私は『OD2』での青島コートの由来に関して納得出来ないものを持っています。
「それだけ?」って思ってしまったのです。
かといって『男たちの挽歌III』で語られるような、過去の彼女から貰ったコートというオチもイヤだなと思っていたのですが…。
なのでこの『香港国際警察』のシウホンのコートの由来には、とても共感し感動し涙を流しました。
青島くんのコートで泣きを狙ってはいないでしょうが、もう少し重い理由があって欲しかったと当時思っていました。
『OD2』では、命令がなくて手出し出来なかった「SAT」をこんなことあり得るのかと思いましたが、『香港国際警察』では「SUD」はチャン警部の要請で出動し犯人を狙撃しています。
ここのかっこよさにも差も感じていました。
なので『交渉人 真下正義』で激しく撃ちまくるSATには痺れましたが…。
今の日本の警察ではこれが限度だと思いますので、『交渉人』でのSATの扱いは私は好きです。

後藤田正晴氏死去

91歳という年齢を考えると大往生だと言えるのでしょうが、寂しい思いがします。

今ちょうど佐々淳行氏の『わが上司 後藤田正晴 決断するペシミスト』を読んでいるところなので尚更です。

警察にとって大警視川路利良氏にならぶ傑出した人物だったと思います。

ご冥福をお祈り致します。

篠山紀信さん撮影写真

しかもあの時期に新宿祭りなどあったという記録が探せませんので、あの写真はこの映画の為に篠山紀信さんが撮りおろされたものではないかと思います。

あと、『容疑者 室井慎次』の中にパンフレットにも掲載されていないある邦画へのオマージュがあると、映画通の方にメールで教えて頂きました。
深い!!と感動物です。

その方がサイトにアップされたらこちらでも紹介させて頂きますね。

世迷言から自信へ

今朝、ブログを閉じてさよならしようとしました。
そのように記事を書き、全てのコメントやTBを止める設定にしました。
その全文は以下に掲げておきます。
一瞬でもそう思ったのは事実ですので、恥を晒しておきます。

なのに結局このままで、ここに留まってしがみついているのは、その理由を書いている内に確固たる自信を得ることが出来たからです。






I shall return.

戦争に例えるのは不本意ですし好きではありませんが…。

今は「玉砕」です。

『警視庁捜査一課 木島丈一郎』のころ戻って来られればいいなぁ、と思っています。

"I have retuned."と言えればいいのですが…。

今の想いは、

「老兵は死なず、ただ消えゆくのみ」

です。

本当は…

ブログそのものを削除したいのですが、皆さんから頂いた貴重なご意見ご高察を消し去るのは申し訳なく、このまま残します。
もちろん私のPCには全て保存してあります。

ひとつ制作者に問いたい。(こんな片隅で問うても聞こえないでしょうが)

あの日記の内容は全て柳葉さんはご存知なのでしょうね。
君塚さんが柳葉さんに付けられた細かい演技指導に基づいているのでしょうね。
それならばいいのです。

「栞」を見つめる室井さんが、過去を思いだしてその後「もういいい」と言ったのだということは日記などで説明されなくとも映画の柳葉さんの演技を観て感じ取っていました。
なのに「日記」という形で説明しなければならないなんて…。


そうなんです。
ここまでやめる理由を書いていて気づいたのです。
映画からは読み取れなかった人、映画を何度も観に行けない人、映画から読み取れてもそれがいつどんなシチュエーションでなされたのかということまで詳しく知りたい人、そんな人のために日記はあるのだと。
だから私のように映画で表現されることを邪念なく観たい人間は、日記は読まなくていいのだと自信が持てたのです。
読まなくてもファンだって言っていいとやっと心底思えました。
例え「それは日記の○○ページに書いてあったよ。」と言われても、「ありがとうございます。読んでいなかったので確認できてよかったです。」くらいの余裕を見せられる。

確かに『容疑者 室井慎次』は親切な作りではありません。
でもだからこそ意見交換が出来て面白いのです。
でも答えを求めたいという方も多いのでしょう。
そういう意味では「日記」は新たな踊るではなくて、説明書なんだなと思いました。

しばらくは「日記」の内容の記事が続いて、私には辛いオドログになりそうですがボチボチとマニアックな記事を書いて行きます(^^;

ではひとつマニアックなどうでもいい情報(笑)。

映画で安住副総監が乗っていたヘリコプターは

「東邦航空(株)」所有の「アエロスパシアル AS350B」です。

空港

空港のシーンを私は勝手に妄想してしまってます。
特に織田さんファンでもないですが、9月8日の記事「二回目鑑賞後その3.青島」で書いたように、踊るのベースは「青島くんと室井さんのバディムービー」だと勝手に思っている私はどうしてもそっちに行ってしまいます。
空港には青島くんが見送りに来ていたのではないかなぁ〜と。
『OD1』の時に病院に見舞いに言った室井さんが和久さんの言葉で青島君を見舞わずに帰ったのと同じ状況だったと思いたいです。
室井さんの前を見据えて自信にあふれた歩く姿を観て、あの『OD1』のラストを思い出しました。

頑張れ〜!室井さん!

公安

どうも私は本編とは関係なく、こういう所に興味が沸いてしまって、興味が沸くとわぁ〜っと調べたくなってしまいます。
『容疑者 室井慎次』とは直接関係ないので、こういうのがお嫌いな方はスルーして下さいませ。

公安ってなかなか面白いセクションです。
調べてみて9月6日のブログ『二回目鑑賞後その2.新城』で疑問に感じていたことがちょっとすっきりしました。

余談ですが、ここの次長の台詞はどうしても「公安部とやりたまえ」と聞こえるのです。
「公安部」だったら警視庁だし…。
でも池神次長が会っていたのは、警察庁警備局公安課課長(大杉漣さん)ですし、とまぁいつものように変なところに拘っています。

やっぱり池神次長は「公安部」と言っているのだと思いました。
では何故会っていたのが警察庁警備局公安課課長なのか?
簡単に言ってしまえば、警視庁公安部は警察庁警備局公安課の実働部隊だからなのです。
公安警察は実質的に警察庁の直接管理下に置かれ、その警察官は身分上は地方公務員で給与も地方自治体から支払われますが、「活動費」は国から支払われているらしいのです。
その活動費の使い道は警視総監でも把握していないと言います。

なので『OD1』の時にも、室井さんが「公安部は?」と意見を求めた時に新城さんが「やつらが情報をくれるわけありませんよ」と言っているのですね。
公安部は警察庁警備局公安課からの指令で動いているからです。これは各道府県警察本部の警備部公安課でも同じです。

新城さんは『OD2』では「警察庁長官官房、刑事局担当審議補佐官」でしたが、今回は刑事局担当ではなく警備局担当なのでしょうか?
あぁ、やっぱりダークな感じがしてきましたぁ。

新城さんが乗ってる車が運転手付きのBMWだったことがちょっと不思議で、もしかしたらお坊ちゃまだからマイカー使ってるの?とか思いましたけれど、そうじゃないのかもしれません。
この車、公安の車なのではないかと…。
公安警察官が利用する車は警察車両では勿論無く、もっとふつうっぽい車を使うそうなのです。
「ふつうっぽい車」というのは、ティッシュを乗せていたり、ちょっとお守りとか飾りとか生活の臭いが漂うもののことです。
BMWがふつうかというと疑問ですが、これは新城さんの地位を示唆する意味での「あたかもリアリティ」なのかなぁと思いました。

今回室井さんが拘置所から出る時に、マスコミが全くノーマークだったのは、新城さんの気配りだったのだと思います。
警察車両には見えない車で室井さんを迎えに行っているのですから。

公安に関しての私の疑問はちょっと解けました。
でも、ほんと、「公安」って怖いけど面白いです。

二回目鑑賞後その3.青島

室井さんの一大事に青島くんは何をしていたのだろうか、というのが映画を観る前の私の一番の疑問でした。
一度目を観終わった後も、やはり納得出来るものではないと思っていました。
ただ、袴田課長の言葉が何故か取ってつけたようで、本当に青島くんが言った言葉ではないのではないかと勘ぐっていました。
面会に来たいと何度も懇願したが許可が降りなかったとか、何かの事件で潜入操作しているとか、怪我か病気で入院しているとか、そんなことまで考えてしまっていました。

二度目観終わった後でも、まだ納得出来ずあれこれ悶々と考えてしまっていました。
今は、青島は何も言わなかったし面会に行こうともしなかったのだと思っています。
現場で頑張っているのが室井さんへの最大のエールになることを知っているから。
そして室井さんにもそのことが分かったのではないかと。
私もここで室井さんが「青島は?」と尋ねたのは、少し気弱になっていたからだと感じました。
何かメッセージが欲しかったのではないかと…。
袴田課長のぎこちない(私にはそう思えたのです)言葉に、室井さんは青島くんからの無言のメッセージを受け取ったのだと思いました。
そしてそれがクライマックスの室井さんの言葉に繋がって行くのだと今は思っています。

私が『踊る大捜査線』を好きな理由のひとつがこの青島くんと室井さんとの関係にあります。
「室井管理官コンプリートブック」をお持ちの方はのP79をご覧になって下さい。
君塚監督も仰っているように室井さんは青島くんに「出会ってしまった」のです。
補足説明のように書かれたP79から引用させて頂くと、「室井慎次は青島俊作に恋をした、現場に恋をしたのだ。だからこそ約束は重い。」
これは少なからず私の思いを代弁している表現です。

なので今回ショックだったのは、『踊る』世界に恋愛が絡んで来たことです。
勿論室井さんにも青島くんにも過去にいくつも恋があって、現在進行中の恋愛があってもそれは全くかまいません(映像化はして欲しくないですけれど)。
逆にない方が不自然です。
でも、室井さんの過去の恋愛が室井さんの今に大きく影響しているような今回の設定には納得出来ないものがありました。
私がこの8年見て来た室井さんは、心の底にずっとエリコさんを想って行動していたそんな室井さんだったのだろうか、と思ってしまったのです。
それが原因で結婚もしていないなんていうことならば、私には理解出来ないものだと思いました。
こんなことを考えるなんて私がロクな恋をして来なかったことの嫉妬なのかもしれないわ、と自分の来し方まで振り返ってみたり(笑)。

それが二度目を観てそうではないと思えました。
確かに喫茶店で過去の恋を室井さんは語っていますが、それは小原弁護士の情熱に打たれずっと胸に仕舞って来たものを懺悔にも似た気持ちで語ったに過ぎないのではないかと。
ずっとエリコさんのことを思って警察官僚として上を目指そうとしていたのではない。
それはやはり青島くんとの約束を果たそうとしているのだと…。
だからクライマックスは「私は一人の警察官と約束をした」という室井さんの言葉から始まるのだと思いました。
過去は過去、この8年間は青島くんとの約束を大切にしていた室井さんを感じました。
そして、あの拘置所で受け取った青島くんからの無言のメッセージ。
青島くんとの約束を果たせないまま、心ならずも辞職に追いやられたとしても、辞表が受理されるその瞬間まで正しいことをしようとしたのだと思います。
あの演説は、「本部長!」「本部長!」と捜査報告を上げてくる新宿北署の現場の刑事達の想いを無駄に出来ない、自分は約束を果たそうとして来たのだという思いでなされたものだと思います。
それでも尚その約束を反故にしてまでも、真実を闇に葬っては行けないという思いの方が強かった。
「青島なら分かってくれる」そう室井さんは思ったのでしょうか?(ここの所はまだちょっと消化不良なのです)
私には、二度と会って伝えることがないであろう青島くんへの謝罪と決別のメッセージのように聞こえました。
ならそれは悲しすぎます。
まだまだ矛盾点はありますが、こう考えたことでこの映画は私にとってたまらなく切ないほどに『踊る』なのだと思えました。

こんなこと皆さんは最初から分かってらっしゃるのでしょうね。
私が勝手に先入観を持って映画を観てしまっていたのですね。
だって事前に亀山Pが「仙台の中心で愛をさけぶ」とか言われるし、日記を本にするかもしれないなんて言われるし。
エリコさんとのことは室井さんという人物を形成する上でのひとつの要因でしかない、私はそう思いたいのです。

だから…

ここからは暴言を吐いてしまいます。すみません。
これからもエリコさんの日記は私には読めません。
読まないとこの映画が理解出来ないのならば、それはおかしいとも思っています。
潜水艦事件が分からなくても映画の理解にはさほど影響がない程度に、この日記を読まなくてもいいのではないかと思っています。
そしてエリコさんは私にはずっと「エリコさん」のままです。
やはり「野口」というのは「踊るワールド」では私にはどうしてもすみれさんのストーカーに繋がってしまうのです。

三回目は拘置所で「青島は?」と尋ねた室井さんの表情と、クライマックスの新宿北署のシーンをじっくり味わって来たいと思っています。

二回目鑑賞後その2.新城

新宿北署でのクライマックスの室井さんについて考察する、などという大変な作業をしたためにもうヘトヘトなのですが(笑)、忘れないうちに新城さんのことも書かなくっちゃ。

室井さんに関してはj_miyaさんやodoru-biancoさんの考察を参考にして、また少し違った考えを下のコメントに書いています。
杏子を室井さんが疑っていない筈はないですね。


新城賢太郎

基本的には一度目鑑賞後と考えは変わっていません。
新城さんは情で動かされる人間ではないとも思っていますので、彼が「室井さんは警察に必要だ」と言ったのは組織として必要だと感じたからだと思います。

ただ今回観ていて、一倉さんの言動が気になりました。
「切るならば私の手で」と新城さんが言ったひとつ前の一倉さんの台詞です。
「切れるか、お前は室井を…」
ということは、一倉さんは新城さんが室井さんを切れないだろうと思っているでしょうか?
「人の過去も出世に利用するのですか?」とも新城さんは言っています。
これは一倉さんと違って順調に出世しているからこそ言える言葉でしょうが、新城さんは論理的に物事を進めて行くけれども決して非情でも卑劣でもないと思っています。

そして今回、その新城さんの行く末に一抹の不安が…。
新城さんの長官官房審議補佐官という役職のせいか、あまりに公安と近くなりすぎてとてもダークな感じがし出したのです。
池神次長に「新城君、公安とやりたまえ」と言われ、灰島弁護士関係の処理を任されています。
クライマックス新宿北署のシーンで、「お父さんも電話に出られない。お怪我をされて病院にいる」と新城さんは言っていますが、公安は何をしたのぉっっ??
そしてそんなことを新城さんは指図したの?
ちょっと背筋がソクっとしました。
これも出世していくために必要なことなのでしょうか?
余談ですが、ここの次長の台詞はどうしても「公安部とやりたまえ」と聞こえるのです。
「公安部」だったら警視庁だし…。
でも池神次長が会っていたのは、警察庁警備局公安課課長(大杉漣さん)ですし、とまぁいつものように変なところに拘っています。

また、あのような深江という謎の大物の手まで借りて室井さんを辞職に追い込もうとしていた上層部に、どのような手段を持って室井さんの広島行きを納得させたのか、これもとても疑問なのです。
「中央に影響がないように、地方に飛ばしますから。」「今辞職させれば世間は室井さんを黒だと解釈し、それは警察にとっていいことではないから。」とかそういうことなのでしょうか?
それだけでは弱いような気持ちもしますけれど…。

そもそも何故キャリア連中が室井さんを庇わないのかが最初から疑問でした。
世間一般には「警察は警察」だと思うのです。
警視庁と警察庁の対立なんておかまいなしに、「警察の不祥事」と捕らえられるでしょうに…。
あのエリコさんとのことも誹謗中傷の出所は警視庁のようですが、ここまでするのかなぁと。
一倉さんは「なりふりかまっている場合じゃないんだよ。」と言っていますが。
警視庁が灰島弁護士に情報を渡して流した。
例え警察庁次長を追い落とす為とはいえ、マスコミなど外部に漏れたら大変なことになると思うのですが…。



ここからはシンジョラーの妄想です(笑)。真面目な考察とはちょっと違うので危険物扱いでお願いします(^^;

「激務ですが、お受けいただけますか」
何度聞いてもいいわぁ〜。
その前の
「新城、世話になったな」という室井さんの声も穏やかでいいです。
こんな風に新城さんに呼びかけるのは、歳末SPでの「なぁ、新城」以来ではないかと…。

あとこれは映像なんですけれど、雪の降る窓辺に佇むモノクロムの新城さんがもう素敵で〜
左側にポっとランプの灯りがともって、新城さんが美しくって…。
どうかこの画、ポストカードにして下さい!!
ダメでも「シナ本」には掲載して下さい!!
DVDが発売さえるのが今から楽しみです。

二回目鑑賞後その1.室井

昨日二度目を鑑賞して来ました。
そして、この映画への私の評価が変わりました。
いいです!

一度目は、例えて言うならば試験範囲外の問題が第一問目に来てパニックった状態だったようです。
ゆっくり落ちついて目を通したら、後は解けたという感じでしょうか。

私が一番疑問だった、何故室井さんは「もういい」などと言って杏子を帰そうとしたのか、についても私ながらの理解が出来ました。

二度目を観に行く前日も、このことを考えながら眠りに就いたのですが、朝起き掛けに思い立ったのです。

1、室井さんはこの時点で杏子の教唆を知ってはいなかった。
2、謝ったのは杏子に対してだけではなかった。

この二点を重点的に観てこようと思いました。

そして、「1、」に関してはやはりこの時点で室井さんは杏子が殺人を依頼するような人間ではないと感じていたように思えました。
室井さんのこの言動の後「してやったり」という顔の灰島弁護士の顔を見てもそう思えます。
工藤刑事他現場の刑事達は、「杏子が唆した」というようなことを言っていますが、これはまだなんら裏付けのない言わば同僚を庇うかのような意見に過ぎません。

工藤刑事が灰島弁護士を威嚇し、灰島弁護士が逆上して「取引」のことを暴露してしまい、それに対して小原弁護士が勝ち誇ったように灰島弁護士を責める。
このように沢山の人間の前に晒されている杏子に対して室井さんはたまらない気持ちになったのでしょう。
また追いつめてしまっていると…。
ここの件(くだり)は後の津田弁護士が「警察も弁護士もそうなんだ。力と持つと人は人を追いつめてしまう。」という言葉に集約されると思います。
室井さんもそう感じたのでしょう。

(灰島弁護士は工藤刑事のようなタイプは苦手なようです。感情で物を言う人間は論破出来ないから。なので自爆してしまったかな)

じっとふたつのハイビスカスの栞を見つめる室井さん。
杏子というのは、彼女を愛し彼女も愛していたであろう二人の男を同時に失った不幸な女性だと室井は思ったのでしょう。
その杏子をこれ以上追い詰めるべきではない、そう室井さんは判断したのではないでしょうか?
だから杏子に謝った。

そして「警察官として」という言葉にはもっと重い意味があったように思います。
今日辞職する室井さんにとって、この謝罪は杏子のみならず、今まで自分が手がけ追い詰めたであろう全ての事件関係者(犯人以外)に向けられたものではないでしょうか?
それは第一話での柏木雪乃にも向けられていたのかもしれません。
話は逸れますが、これも私のひとつの疑問だったのです。
エリコさんの死であんなに辛い想いをした室井さんが、病床の雪乃さんにあのような過酷な取り調べがどうして出来たのか、と。
この件はまだ納得が行っていませんが、室井さんの謝罪はこれをも含めているのではないかと思うようになりました。

その後沖田さんからの報告によって、杏子は室井さんが考えていたような女性ではないと分かった。
ここの室井さんの驚きの表現は秀逸です。全てを物語っているように思えます。
純愛を通した室井さんにとって、こういう女性は理解出来なかったのかもしれません。
この点では現場の刑事の感の方が勝っていたと言えます。

工藤刑事の「こんな小娘のために」の言動は、私たち観客の想いの代弁だと思います。
「小娘のクソったれ」とういう工藤刑事の新城さんへの必死の懇願に、今回涙しました。

「こんな小娘の事件」、でもこれが「踊る」なんですね。
『OD1』で副総監を誘拐した犯人が、テロリストでもなんでもなく単なる19歳の子供のゲームだったことと同じです。

私が確認したかったことはこれで晴れたように思いました。

あと、小原弁護士が喫茶店で言った台詞、「だから今も室井さんは…」
この後に続くのは「今でも独身なんですね。」なのだろうか、と思っていましたが、どうもそうではないんですね。
「今も室井さんは、真実を知る為に警察官僚の地位を捨てようとしているのですね」なのでしょうか?


今回君塚さんも「顔芸」という言葉を使っていますが、この映画は正しく各出演者の表情をじっくり観る映画だと思いました。
一回目に思ったテンポの悪さも、ひとりひとりの役者さんの表情や、台詞の隙間にある感情を読み溶こうすると、これくらいの間が必要なんだと思います。
今回じっくり見ようと思って臨んだら、全くその間が気になりませんでした。

柳葉さんの「・・・」に込めている言葉もとてもよく分かったように思います。
例えば、同じ驚きの表情でも、いくつも違いがあるのです。
拘置所で沖田管理官がこれだけ動いてくれていることに対して感謝を込めた驚きの表情。
そして「恋人を殺しましたね」と灰島弁護士事務所で言われた時の激しい驚きの表情。
杏子が三人もの男を手玉にとって殺人を依頼していたという真実を知った時の裏切られたような驚きの表情。
この三つとも、柳葉さんの表情は全く違います。
これは柳葉さんだけではなく、哀川さんもそうですし、アップになる役者さんは全て表情おいて饒舌です。

三度目も観ます!
また新たな発見を期待して…。


先週のナビオTOHOプレックスでは、哀川翔さんの台詞や小声でささやくように話す上層部の会話、擬似法廷劇(?)での重要なやり取りが殆んど聞き取れませんでした。
昨日観たのは「東宝シネマズ二条」の第5スクリーンだったのですが、こちらの方が音がクリアでした。
専門的なことは分かりませんが、台詞がとても聞き取り易かったのです。


頂いたコメントへのレスや、他の捜査員さんへのコメントを一杯したいのですが、忘れない内とこちらの記事を優先させてしまいました。
これでゆっくり巡回したり、コメントを書かせて頂いたりでします♪

でもでもまだ私の感想は続きま〜す。

一回目鑑賞後その5.真矢みき

タイトルを「沖田」としたかったのですが、真矢みきさんの記述の方が多くなりそうなのでこちらにしました。

私が今回唯一泣いたのは、室井さんを誹謗中傷するファックス用紙の束をぐっと持って、廊下を歩く沖田管理官の目に光る物を見た時でした。
バックに流れる音楽も『THE SUSPECT』。
否が応でも感情が昂ぶります。

今回の沖田さんはとても男前でした。
あの携帯電話のかけ方はこれから真似させて頂きます。

ちょっと「くの一」みたいだったのですけれど、数年後の選挙でどっかの刺客に利用されないように注意して欲しいです。
綺麗だから心配…。
初の女性警視総監もありでしょうか?

それより、現実にはまだ女性が管理官になったことってありませんよね?

ではでは、30年来の宝塚ファンの榊ですので、ここで真矢みきさんのプロフィールなんぞを。
※どっかの掲示板をご覧になっていたあなた、使いまわしだなんて言わないでね。一応加工してます(^^;

誕生日   1月31日
出身地   大阪府豊中市(生まれは広島らしいですけど宝塚公式では)
出身学校  豊中市立第二中学
身長  166cm
愛称   ミキちゃん
(以上1997年度版「宝塚おとめ」による)

1979年宝塚音楽学校入学
1981年4月『宝塚春の踊り』で初舞台
1995年8月『エデンの東』『ダンディズム!』で花組トップお披露目
1998年10月5日『SPEAK EASY』『スナイパー』で宝塚歌劇団を退団

同期には、筧さんとも共演の多い「黒木瞳」さん、テレビ東京の番組で筧さんとお見合いされた「涼風真世」さんがいます。
お年のことを話題にするのは失礼なのですが、真矢さんはは中卒で宝塚音楽学校に入学されていますので、黒木さんより少しお若いです。

代表的な役には、『ベルサイユのばら』のオスカルや『硬派・坂本竜馬!』の坂本竜馬があります。
私としては、真矢さんはコスチュームプレイよりも、スーツ物の方が好きでした。
男役の時は、キザでナイーブでセクシーで素敵なのです。
役どころも、白いイメージの王子さまというより、どっちかというとアウトロー的なものが多いように思います。
私が好きだったのは二番手時代の『メランコリック・ジゴロ』のスタン。
コメディなのでギャグセンス抜群の彼女のジゴロは、かっこよくって自分勝手だけど憎めないヤツでした。
それを真矢さんはを軽やかに演じていました。
トップの安寿ミラさんとのアドリブが楽しかった。

次はこれも二番手時代『ブラック・ジャック 危険な賭け』のケイン。
元英国情報部員。怪我がもとで引退し、英国情報部をハッキングして情報を得、それで儲けているブックメーカー(賭け屋)。
安寿ミラさん、森奈みゆきさんと三人で掛け合いで歌う挿入歌が大好きでした。

トップお披露目のショー『ダンディズム!』まるで室井さんのように(?)オールバックでびっしり固めた髪型が素敵だったんですよ〜。
このイメージが強かったのか、「ミキちゃんが踊る大捜査線に管理官役で出演」という情報を得た友人から「っで、やっぱりミキちゃんもオールバックなの?」とメールが来ました。
絶対似合うと思う、オールバックの沖田管理官…。

1996年のショー『ハイペリオン』ではあの米米CLUBの石井竜也さんが曲を提供されています。

武道館でのリサイタル『MIKI in BUDOKAN』(1998年7月22日〜23日)はつんくプロデュースです。

篠山紀信さん撮影で写真集も出ています。
ここでは男役と女役を両方表現されていて、無精ひげまで着けているのです。
ちょっと室井さんっぽい?
宝塚のタブーに挑戦したという感じです。
ファンの間でも賛否両論ありましたが、私は好きでした。

今は宝塚のビデオやDVDもレンタルであると思います。
上記の作品もお薦めですが、コメディエンヌとしての真矢さんをご覧になりたいのでしたら、『‘94TMPスペシャル 夢祭り宝塚 ファン感謝の夕べ』なんかもお薦めなんですけれど、これはレンタルであるのかな?
『TMPスペシャル』は各組参加のお祭りみたいなものなので、普通の舞台ではないのですが、この年はとにかく面白かった。
あと、変わった所では『ドリーム・ガールズ』。
これはロンドン在住女性監督キム・ロンジノットとジャノ・ウィリアムズが宝塚歌劇団のスターや熱心なファンにカメラをむけ、その姿を見事に映像化作品。
宝塚ってこんなところというのが分かります。
宝塚インサイドドキュメンタリーです。
勿論真矢みきさんもご出演。レンタルでも見かけたことがあります。

今回の沖田管理官で真矢みきさんに嵌られた方、宝塚かぁと毛嫌いしないで一度ご覧になってみて下さい。

一回目鑑賞後その4.室井

「何やってんだ、我々の室井さんが」
青島くん同様こう思ってしまいましたよ。
シンジョラー(かつムロイストです)な私でさえも、新城さんに情けをかけられるなんてダメですよ。(*1)

柳葉さんの演技は素晴らしかったです。
少なくとも私の室井像を裏切らない室井さんがそこにいました。
無精ひげの拘置人から、あの室井慎次に変身する様はなんとかっこいいことか!
そうそうあの振り返り方が室井さんなんですよ。
ここは君塚監督の拘りに拍手しました。
ドラマシリーズの第一回だけまだこの振り返り方をしていないので、このころはキャラが確立していないんだなと思っていたくらい、私にも「室井さんの振り返り方」には拘りがありました。

過去を語るシーンも、そんなに饒舌であるとは感じませんでした。
訥々と話す姿がやっぱり室井さんでした。


でも一回目を観た今感じることを率直に今書いておこうと思います。
室井慎次の物語はこれで終わってはいない!

今回の過去の物語は、「何故室井さんが独身でいるのか」に対してのひとつの答えかもしれません。
でも私が知りたいのは、「何故室井さんが警察官僚を目指したのか」の答えなのです。
独白でもありますように、エリコさんと知り合う前から室井さんは勉強をしています。
勿論普通に大学の講義の勉強なのかもしれませんが、私にはこのころから室井さんは国家公務員を目指していたのではないかと思っています。
では何故その中でも「警察」を目指したのでしょうか?

パンフレットにもありましたが(「日本の警察組織」の箇所)、警察庁は国家公務員上級職試験でもトップクラスでないと入庁出来ません。
これは今だけでなく、昔もそうでした。
昔は「オーケーツー(大・警・通)」と言われるくらい、この三省は人気が高く、ほぼ試験成績順に配属されると聞いていました。
室井さんのころも変わってはいないと思います。
では単に成績がトップだったから警察庁に入庁したのでしょうか?
実際には東北大で警察庁を目指すのは中々難しいことだと思います。
試験合格後、先輩巡りがあるからです。
なので私立大学出身でこの試験に合格しても、一流企業に就職するための資格にしている人もいました。
東北大では入庁後も苦労することは目に見えています。
(東北大の名誉の為に言いますと、過去におひとり警察庁長官になられた方がいらっしゃいます。)
室井さんは、国家公務員上級職に合格したかっただけではなく、最初から警察官僚を目指していたのだと思うのです。
この辺りのことを私はもっと知りたかったし、今回明かされるのではないかと期待していました。

私の愛する室井さんが8年経っても同じ警視正(一度は警視に降格されていますし)で、管理官じゃだめなんです。
しかも今回また広島県県警本部の刑事部(刑事部長でしょうね?!)。
室井さんのお歳(今年41歳)ならばもう警視長になっていなければなりません。

私の愛する室井さんは、ヘリコプターで颯爽と登場し、捜査に必要とあれば店ごと買取り、、「私の力を使え」とか「責任は、警視庁捜査一課管理官のこの室井が取る」と言ったりるする室井さんなんです。(*2)
工藤刑事のように「どうにかしてくれよ!」と叫びたくなります。
室井さんの立身出世(?)を願ってあんな形で身を引いたエリコさんの為にも、青島くんとの約束を守る為にも、「正しいこと」をするために、「偉く」なって下さい!

オドログなのに無茶苦茶毒を吐いているような気がしてきました。(^^;
不快に思われた方がいらしたらすみません。
これは私の中で膨らんで行った想いなので、どうぞご容赦下さい。

私はやっぱり『踊る大捜査線』が大好きです。
『OD3』が観たいです。

二回目は自分勝手な期待を捨てて、純粋に室井さんの人と成りを堪能したいと思います。

*1
「情け云々」などと書いていますが、これは言葉の綾であって新城さんは「情け」をかけたのではなく、真に室井さんを必要としていると思っています。
あの方理論的に説明出来ないものには情け容赦なさそうですし(^^;

*2
今回も力強いキャリア言動ありましたね。
「これは捜査本部長としての命令だ!」
でも後の新城さんの「官房審議補佐官である私の権限でだ」の方がインパクトが強かったです。

『容疑者室井慎次』一回目鑑賞後その3.新城

『容疑者 室井慎次』は新城さんの出番が多くって、シンジョラーとしては嬉しかったです。

室井さんとのシーンは、事前に色々言われていたので「おっ、ここかぁ!」という気持ちが先にたってしまってじっくり味わうことが出来ませんでした。
次回じっくり堪能したいと思います(^^;

新城さんって今回室井さんのために動いてますよね。
拘置所から出られるように画策したのも彼なのに、おいしいところを小原さんに持っていかれたようでなんだかかわいそうになってしまいました。
せっかく「官舎まで送ります」って言っているのに、室井さんたら途中で車を降りて食堂になんか入るんですもの…。
室井さんに誘われたら一緒に降りて行ったかも。
それくらい残念そうなお顔でしたよ。
きっと官舎に帰って今度のことについてじっくり室井さんと話たかったのではないかと思うのですけれど。
などとこのシーンが一番気になった箇所でした(^^;

冗談はさておき…(あながち冗談でもないのですけど)

1、新城賢太郎のお父様は権力者だった
これはちょっと意外でもありました。
私の中で新城さんの生い立ちなんぞに関しては、ふたつの相反する考えがあったのです。
ひとつは凄いお坊ちゃま。
これは歳末SPなどでも見受けられるように、島津課長相手にも尊大な態度を取っている所でそう思いました。
もうひとつは苦学生だった。
「死ぬほど勉強して東大に入った」という点からそう思ったのです。
勿論、東大に合格するのってとっても難しいと思うのですが、「死ぬほど勉強」してまで入らなければならないのかと。
父親が東大出身だから東大以外は認めない、というようにも取れますけれど、国公立でないと学資が出せない、しかも塾や家庭教師を幼いころから利用できる環境にないとも取れるように思っていました。
なので新城さんの生い立ちに関しては謎だなぁと思っていました。

2、新城はどの段階で室井を「切らない」と思ったのか
一回観た今の考えでは、一倉さんに「切るならば私の手で」と言った時には既に室井さんの辞職を止めようとしていたのではないかと。
というよりは、室井さんをライバル視はしていても、警察にとって不要だと思ったことは最初からなかったと思うのです。
そしてそれを決定的にしたのが、彼が盗み聴いた次長と副総監との会話ではなかったでしょうか。
なので、工藤さんに懇願されたり現場の熱意に押されて決定したのではないと思っています。
あの段階では既に辞表を握りつぶし、広島県警への異動を決めていたと思うのです。
急に広島県警への移動を決められるわけはなく、「室井さんを切らない」と決めた時から室井さんに相応しいポストを日本国中探していたのだと思います。
ただ新城さんがより人間的になったと思えるのは、一度戻りかけたにも関わらず引き返してそれをその現場で室井さんに告げたことだと思います。
警察庁に戻ってから通達しようとしていたけれど、工藤さんの必死の懇願に心を動かされて、少しでも早くこの決定を知らせた方がいいと思ったのではないでしょうか?

3、新城は室井化したのか?
私は新城さんが室井化して来たとは思っていません。
役職も上になり、結婚もし(したんですよね?)、年齢を重ね、人間的に成長して尖がったところが少し丸くはなったと思いますが、室井さんのようにはならないと思います。
始末書一枚で室井さんを救えるそんな地位に彼は今いるのでしょう。
新城さん自身も上層部のやり方にはずっと不満を持っていると思っていました。
ただ彼はキャリアがキャリアとして行動しやすいような内科的な治療を考えているだけなのに対し、室井さんは現場をも含めたもっと大きな外科的な手術まで考えてしまっている点で違っており、それが上層部の反感を買う要因になっているのではないでしょうか?

なにはともあれ、新城さんカッコよかったよ〜!
「切るならば私の手で」って台詞、ちょっと時代劇みたいな台詞ですけれどおいしい台詞ですぅ。
「入試で遊ばず…」に勝るとも劣らない決め台詞ですよね。
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プロフィール

榊 真央

Author:榊 真央


趣味は「映画鑑賞」「読書」「宝塚観劇」です。12年来の『踊る大捜査線』フリークですので、観る映画や読む本もかなり偏っています(^^;かつては踊る大捜査線公式サイトの「オドログ」でブログを書いていました。
室井さんを信奉し、新城さんLOVE、そして俳優筧利夫さんに惚れてます!
香港俳優の故レスリー・チャンさんは永遠に色褪せない私の王子様。

2006年W杯後、思うところがあって、京都パープルサンガのファンクラブに入会しました。
なのに、応援しているのはガンバ大阪の加地亮選手!

『OD3』で室井さんと新城さんに会えるのを楽しみにしています・・・

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