二回目鑑賞後その1.室井

2005年09月05日 12:57

昨日二度目を鑑賞して来ました。
そして、この映画への私の評価が変わりました。
いいです!

一度目は、例えて言うならば試験範囲外の問題が第一問目に来てパニックった状態だったようです。
ゆっくり落ちついて目を通したら、後は解けたという感じでしょうか。

私が一番疑問だった、何故室井さんは「もういい」などと言って杏子を帰そうとしたのか、についても私ながらの理解が出来ました。

二度目を観に行く前日も、このことを考えながら眠りに就いたのですが、朝起き掛けに思い立ったのです。

1、室井さんはこの時点で杏子の教唆を知ってはいなかった。
2、謝ったのは杏子に対してだけではなかった。

この二点を重点的に観てこようと思いました。

そして、「1、」に関してはやはりこの時点で室井さんは杏子が殺人を依頼するような人間ではないと感じていたように思えました。
室井さんのこの言動の後「してやったり」という顔の灰島弁護士の顔を見てもそう思えます。
工藤刑事他現場の刑事達は、「杏子が唆した」というようなことを言っていますが、これはまだなんら裏付けのない言わば同僚を庇うかのような意見に過ぎません。

工藤刑事が灰島弁護士を威嚇し、灰島弁護士が逆上して「取引」のことを暴露してしまい、それに対して小原弁護士が勝ち誇ったように灰島弁護士を責める。
このように沢山の人間の前に晒されている杏子に対して室井さんはたまらない気持ちになったのでしょう。
また追いつめてしまっていると…。
ここの件(くだり)は後の津田弁護士が「警察も弁護士もそうなんだ。力と持つと人は人を追いつめてしまう。」という言葉に集約されると思います。
室井さんもそう感じたのでしょう。

(灰島弁護士は工藤刑事のようなタイプは苦手なようです。感情で物を言う人間は論破出来ないから。なので自爆してしまったかな)

じっとふたつのハイビスカスの栞を見つめる室井さん。
杏子というのは、彼女を愛し彼女も愛していたであろう二人の男を同時に失った不幸な女性だと室井は思ったのでしょう。
その杏子をこれ以上追い詰めるべきではない、そう室井さんは判断したのではないでしょうか?
だから杏子に謝った。

そして「警察官として」という言葉にはもっと重い意味があったように思います。
今日辞職する室井さんにとって、この謝罪は杏子のみならず、今まで自分が手がけ追い詰めたであろう全ての事件関係者(犯人以外)に向けられたものではないでしょうか?
それは第一話での柏木雪乃にも向けられていたのかもしれません。
話は逸れますが、これも私のひとつの疑問だったのです。
エリコさんの死であんなに辛い想いをした室井さんが、病床の雪乃さんにあのような過酷な取り調べがどうして出来たのか、と。
この件はまだ納得が行っていませんが、室井さんの謝罪はこれをも含めているのではないかと思うようになりました。

その後沖田さんからの報告によって、杏子は室井さんが考えていたような女性ではないと分かった。
ここの室井さんの驚きの表現は秀逸です。全てを物語っているように思えます。
純愛を通した室井さんにとって、こういう女性は理解出来なかったのかもしれません。
この点では現場の刑事の感の方が勝っていたと言えます。

工藤刑事の「こんな小娘のために」の言動は、私たち観客の想いの代弁だと思います。
「小娘のクソったれ」とういう工藤刑事の新城さんへの必死の懇願に、今回涙しました。

「こんな小娘の事件」、でもこれが「踊る」なんですね。
『OD1』で副総監を誘拐した犯人が、テロリストでもなんでもなく単なる19歳の子供のゲームだったことと同じです。

私が確認したかったことはこれで晴れたように思いました。

あと、小原弁護士が喫茶店で言った台詞、「だから今も室井さんは…」
この後に続くのは「今でも独身なんですね。」なのだろうか、と思っていましたが、どうもそうではないんですね。
「今も室井さんは、真実を知る為に警察官僚の地位を捨てようとしているのですね」なのでしょうか?


今回君塚さんも「顔芸」という言葉を使っていますが、この映画は正しく各出演者の表情をじっくり観る映画だと思いました。
一回目に思ったテンポの悪さも、ひとりひとりの役者さんの表情や、台詞の隙間にある感情を読み溶こうすると、これくらいの間が必要なんだと思います。
今回じっくり見ようと思って臨んだら、全くその間が気になりませんでした。

柳葉さんの「・・・」に込めている言葉もとてもよく分かったように思います。
例えば、同じ驚きの表情でも、いくつも違いがあるのです。
拘置所で沖田管理官がこれだけ動いてくれていることに対して感謝を込めた驚きの表情。
そして「恋人を殺しましたね」と灰島弁護士事務所で言われた時の激しい驚きの表情。
杏子が三人もの男を手玉にとって殺人を依頼していたという真実を知った時の裏切られたような驚きの表情。
この三つとも、柳葉さんの表情は全く違います。
これは柳葉さんだけではなく、哀川さんもそうですし、アップになる役者さんは全て表情おいて饒舌です。

三度目も観ます!
また新たな発見を期待して…。


先週のナビオTOHOプレックスでは、哀川翔さんの台詞や小声でささやくように話す上層部の会話、擬似法廷劇(?)での重要なやり取りが殆んど聞き取れませんでした。
昨日観たのは「東宝シネマズ二条」の第5スクリーンだったのですが、こちらの方が音がクリアでした。
専門的なことは分かりませんが、台詞がとても聞き取り易かったのです。


頂いたコメントへのレスや、他の捜査員さんへのコメントを一杯したいのですが、忘れない内とこちらの記事を優先させてしまいました。
これでゆっくり巡回したり、コメントを書かせて頂いたりでします♪

でもでもまだ私の感想は続きま~す。
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