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ウィーンへ行きたい!!

2005年12月24日 23:55

観終わった後、涙を流しながらパソコンの画面に向って拍手をしていました。
エリザベートウィーン版』素晴らしいの一語に尽きます。
今まで観たい観たいと思っていた舞台が私の目の前に繰り広げられ、最初の音が鳴ったと同時に鳥肌が立ちました。
内容は宝塚をずっと観てきたので、英語字幕で観なくても分かります。
ただ、手元には以前買ったエリザベート ― オリジナル・ウィーン・キャストの日本語字幕も用意していました。これもだいたい頭に入っているので、演技をじっくり鑑賞することが出来ました。

宝塚との大きな違いは、オリジナルでの主役はタイトルロール通りエリザベートであるということ。
その為にトートの出番が少なく、またあまりにもあっさりとした衣装に少し驚きましたが、トートが主役でないことで余計このミュージカルが描こうとしているものが分かったような気がします。
トートというのはもしかしたら内なるエリザベート自身なのではないか、観ていてそんな思いがしました。

10年ほど前にこの作品に嵌った時、色々とエリザベートに関する本なども読みましたが、彼女が求めていたものは自己の魂の解放とそして死への畏怖と憧憬。
やはりエリザベートを主役にする方が理解し易いと感じました。

惜しむらくは、画面があまりにも暗いこと。
せっかく観たかった驚異的と言われる舞台装置がはっきりと観えなかったのは残念でした。

個々に気に入った箇所はたくさんあります。
大好きな曲「最後のダンス」
トート役のMATE KAMARAS。なかなかの美形で歌唱力も抜群!
『10周年記念コンサート』CDを持っているので、そのジャケットで各国のトート俳優を見ていましたが、彼が一番容姿は私好みかもしれません(宝塚を除く…)。

第一幕の最後の曲「私は私だけのもの」。
宝塚ではトート主役の為、エリザベートが「私に~」と熱唱する声にかぶせてトートが「エリザベ~ト」と歌い挙げて幕なのですが、ウィーン版(多分日本の東宝版も)はエリザベートで終わります。
しかも皇帝フランツが「エリザベート」と呼ぶのを手で制して「私だけのもの!」と言い放つのには胸のすく想いがしました。

そして私が一番お気に入りの曲「闇が広がる」。
あぁ、これが観たかったのです!
CDで聴いていてどんな演出になっているのかとても興味があったんです。
このシーンはやはり素晴らしい!この曲はカラオケにもあるのですが、ドイツ語で友人とハモルのが私の夢です。
日本のキャストに比べてルドルフ役の俳優さんがちょっと老けていたのですが、聴いているうちにそれが気にならなくなりました。


はらはらと無意識に泣いてしまったのは、ルドルフが死んだ後のエリザベートの嘆きの歌でした。
歌うというよりも、まるでルドルフに許しを請うように話しかける姿が胸を打ちました。
それは、今私自身の心が不安定だからかもしれません。娘がインフルエンザで39度熱があるにも関わらず、どうしても避けられない用事で出かけていることと大雪の中息子が遠征に行っていること。
子を想う母親の哀しさ切なさにいつも以上に心が揺さぶられたようです。

宝塚版ではなかったエリザベートが父の死を知る場面。
楽しかったころのシシィと父親との掛け合いの曲を微妙に音程をづらした哀しい楽調にこれまた涙しました。
英語字幕でしっかり意味を理解したいです。

また、ハプスブルク家の終焉を語るようなエリザベートの親族の最期。
ひとり残されるエリザベートの悲哀が伝わって来ます。
あまりに政治的過ぎるためか宝塚では描かれなかった民衆の運動。
ここにもまた変わり行く時代に取り残された彼女を想い涙が出ました。
エリザベートはこんな生き方をしたくはなかったのだと思います。
時代に翻弄され、自分の命を生きられなかった彼女を救えたのは、ただ一人トートだったのかもしれません。

あと特筆すべきはルイジ・ルキーニ。
彼の伸びやかで色気のある声に痺れました。
実質上の主役は彼ではないかというくらい、曲数も多いし見せ場も多い。
ラストはかなりショッキングな演出でした。これは宝塚では出来ないでしょうが、この幕切れは鮮やかだと思いました。

宝塚ではこれから華やかなフィナーレがあるのですが、これはあっさりとしたカーテンコールのみ。
宝塚に慣れた私は、ちょっと物足りなくなって花組版の『エリザベート』を引っ張り出し続けてフィナーレの群舞を観ました。

『エリザベート』という作品の見所は…。
栄華を誇って来た一族の最期には徒花のようなドラマがあり、その主役はいつも女性です。
プトレマイオス朝のクレオパトラ然り、ブルボン王朝のマリー・アントワネット然り、そしてこのハプスブルク家のエリザベート然り。
そういった豪華絢爛の中の倦怠と堕落、豪奢にしてまた滅亡の影を落とした物語を好む方には、この『エリザベート』は格好のドラマです。
またミュージカルが苦手という方にも、ほぼ歌で構成されているこのミュージカルは取っつき易いミューカルだと思います。
そして宝塚を苦手だと仰る方にも『エリザベート宝塚版』は宝塚入門篇として是非お薦めしたい作品です。
時代は19世紀末と古い話のようですが、今に通じるテーマも随所に散りばめられています。
親と子の問題、嫁姑の問題、夫婦の問題。
私は観てはいなかったのですが、『熟年離婚』の話をしている友人の会話を聞いて私はこの『エリザベート』を思い出しました。
年老いた皇帝フランツが妻であるエリザベートにひたすら「愛している」と語りかけるのに、「夜の湖に浮かぶ二つのボート」のようだと妻であるエリザベート歌うシーンは、どちらの味方をするのでもなく、ただずっと交じり合わない心に涙が出るのです。
色々と見所の多いこの作品、ひとりでも多くの方に見ていただきたい作品です。
ウィーン版や宝塚版東宝版のDVDもお薦めですが、映画のDVDに比べて高いと思われるかもしれません。
宝塚スカイステージ』では2006年1月1日に一度だけ「エリザベート月組版」がオンエアされます。
一度この素晴らしいミュージカルをご覧になってみては如何でしょうか?

全くの余談ですが…。
2006年に東宝でまたエリザベートが上演されます。
ルドルフ役の浦井健治さんは『仮面ライダークウガ』のラスボス「ン・ダグバ・ゼバ」役の役者さんです(^^;
彼は2004年、2005年にもルドルフ役を演じています。クウガ好きなもんですみません。
あと、我がダーリン筧利夫さんにいつかルイジ・ルキーニを演じて欲しい。これが私の長年の夢です。
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コメント

  1. nego | URL | -

    感銘しました

    こんばんはです。
    早速ご覧になったんですね。
    DVD、かなり良かったですか。
    ウィーン初演版CDの収録ナンバーからすればかなり収録ナンバー数が多くなっているので驚かれているのではないでしょうか。そうだ。確か、宝塚版では2幕のゾフィー皇太后の最期を歌う「ベラリア」は無かったですよね。
    ウィーン初演版にはなかった2幕の「私が踊る時」もなかなか迫力があってよかったですよね。

    装置がとにかく凄いと思うんですよね。
    自分トコのブログには記載しませんでしたが、ウィーン版の舞台装置のほとんどは今も現存している実物をパクっていたります。特に2幕で度々登場したひん曲がった状態で登場している巨大な馬車の元は、今でもウィーンにあります。シェーンブルン宮殿内にある王宮馬車博物館に巨大な霊柩馬車(トートが何度も跨ぐっている)や婚礼用の豪華な馬車(確か18世紀頃から現存しているもの)だったりします。

    エリザベート関連抜きでもウィーンは変に面白い街なので、また金を貯めて行きたいと思っています~。

  2. nego | URL | -

    あ、そうでした。

    準訳ではないですが、東宝版で発売されているエリザベートのCDのブックレートには大抵の歌詞が掲載されています。対訳代わりにはなるかと思うのでもしよければチェックしてみてくださいませ。

  3. へー太郎 | URL | -

    メリクリ♪

    メリークリスマスだ、ばかやろう!です(笑)
    このご挨拶は、捜査員以外に言うとヒンシュクなのでしょうね。A^_^;)

    インフルエンザは大丈夫でしたか?
    私は今年は予防接種とうとう打ちそこないました。

    感動的な舞台のDVDをご覧になったのですね。
    私はその内容を知らないので、コメントできませんが一流のものを観るのって心が豊かになりますよね。

  4. 榊 真央 | URL | 4eg7mJls

    negoさん

    本当にご紹介頂いて感謝しています。娘も何度も観ています。
    少し割高でしたが、宝塚アンで購入できてよかったです。でないと私が気付いた時の注文では年内に届かなかったかもしれません。
    10年くらい前に円高だった時に、個人輸入に嵌っていて(何でも嵌るヤツです)イギリスやアメリカの通販やお店はよく利用していたのですが、ドイツ語は自信がなかったので躊躇っていました。でも英語でよかったわけですが…。

    >確か、宝塚版では2幕のゾフィー皇太后の最期を歌う「ベラリア」は無かったですよね。
    これはないです。意味も分からないまま観ていましたが、ここでも涙が出ました。ゾフィーで泣いたのは初めてです。宝塚はかなりコミカルに演じられていましたから。

    >ウィーン初演版にはなかった2幕の「私が踊る時」もなかなか迫力があってよかったですよね。
    宝塚でも花組からこの曲が入りました。これも大好きな曲です。

    >ウィーン版の舞台装置のほとんどは今も現存している実物をパクっていたります。
    凄いですよね~。やはりウィーンに行って観たらもっとどっぷりとエリザベートの世界に浸れそうですね。娘は絶対に行く、と息巻いています。私は持病の為飛行機に乗れないので、DVDで我慢です。あぁ、行きたい!ルードヴィヒ2世にも興味があるので、ドイツ・ウィーン、そしてベルばらの聖地フランスにも行きたいなぁ~。

    >準訳ではないですが、東宝版で発売されているエリザベートのCDのブックレートには大抵の歌詞が掲載されています。

    ポリドール版の日本語訳よりも楽曲が多そうですね。
    これ、買います!また貴重な情報をありがとうございました。
    次は東宝のエリザベートを観に行こうと思っています。

  5. 榊 真央 | URL | 4eg7mJls

    予防接種

    ヘー太郎さん、うっておいた方がいいです。
    あんなに娘と接触していて、残り物まで食べたのに私は全くうつらなかったみたいです。

    『エリザベート』心に留めておいてくださいませ♪
    そして何か機会がありましたら是非ごらんになってください。

  6. ほんじなす | URL | -

    エリザベート

    エリザベート。一路さんと、春野さんがトート役を努められた宝塚版はチョロっと観た事があります。
    シシーが主役のエリザベートは観た事がありませんでした。
    が、真央様の記事を拝見して是非観てみたい、と思いました。

    お嬢さんの流感、感染していないようでなによりです。

    今年はオドログからお世話になりっぱなしで・・・ありがとうございました。寒さはこれからです。お身体たいせつに。
    よいお年をお迎えくださいませ。

  7. 榊 真央 | URL | 4eg7mJls

    ほんじなすさん

    宝塚版ご覧になっているのですね♪
    春野トートに私はゾッコンほれ込みました。

    「ウィーン版」本当によかったですよ~。
    ただパソコンでしか見られないのが残念です。
    色々試して見ましたが、やはりダメでした。
    いつか国内で生産してくれないかなぁと思っています。
    東宝版のCDも暮れに届きましたが、まだ聴けていません。

    今年もよろしくお願い致します!

  8. yukitsuri | URL | lbyErxvE

    初めまして

    榊 真央さん、初めまして。ウィーン版DVDの他の方の
    ご感想を見たいな、と検索してたどり着きました。すごく
    読み応えのある解釈、ありがとうございます。

    私も先月25日にようやく届いて(劇場協会、対応悪すぎ!)
    何度も繰り返して見ました。パソコンでがまんできそうもなく、
    PAL方式対応のプレーヤーを買ってしまったほど(^_^;)

    なかなか同感な点が多いです! まず画面が暗すぎること。
    初演のイメージと合っていると評価する方も多いのですが、
    私は残念。実際の舞台くらいに薄明るくしてほしかったです。
    せっかくの装置の動きも、最後近く以外ほとんど分からないし…
    構成やストーリーは東宝版に近いけど、こちらの方が好き(^^)
    歌唱力もとにかくすごいし。Mate、ロックな歌い方とか個性的だし、
    ヤスリの上のアップが美形ですよね。

    negoさんの書かれていた、死神の馬車とかのセットの原型が
    今でもウィーンにあるというのは面白いです! 次回行けたら
    ぜひ見てこようと思います。

  9. 榊 真央 | URL | 4eg7mJls

    >yukitsuriさん

    初めまして!
    嬉しいコメントをありがとうございました。
    そちらのブログも昨日読ませて頂き色々と勉強させて頂きました。
    まだ全て読めていませんのでこれからじっくり読ませて頂きたいと思っております。

    >PAL方式対応のプレーヤーを買ってしまったほど(^_^;)
    私もパソコンの画面では満足できません!
    プレーヤー購入を真剣に考えています。
    ショボイながらもホームシアターを設置しているので、ちゃんと5.1chで聞きたいです。プレーヤーは日本で買えるのですね?

    年末に届いた東宝エリザベートのCDを昨日やっと聴けました。
    山口祐一郎さんはお上手だし好きな役者さんなのですが(面白いお方ですし)、どうも宝塚に慣れた私にはトートのイメージとは違っていました。もっとロックな感じで艶があった方がいいかなと生意気なことを…。
    声だけで言うならば布施明さんのようなお声が望ましいと思うのですが。

  10. yukitsuri | URL | lbyErxvE

    PAL対応

    PAL対応のプレーヤー、少数ながら日本の大手も作っているようです。
    私は通販で7000円程度の台湾製の「リージョンフリープレーヤー」
    (PAL/NTSC自動切換え)を購入したら、コンパクトでいいのですが、
    内部の処理チップが力不足なのか、音が0.5瞬ほど遅れていらだたしいことが
    時々。ホームシアターをお持ちなほどですし、大手製の方が安心でしょう。

    私(も?)東宝では山口トートより内野トートが好きなんです。山口さんの
    歌もいいのですが、仰る通りに重々しいし(コロレドにはぴったり)、やっぱり
    動きもかっこよくないと! 内野さん、「歌がうまくなったよね」とファンに
    言われてた辺り、彩輝さんと似てるような(^_^;)
    ロックっぽさではウィーンの Mate が全開ですねv-20

    布施明さん…本職の歌手だからきっとお上手でしょうね。
    ドイツにそっくりさんのミュージカルスターがいるそうで、気になってます(笑)

    ブログ読んでいただいたんですね、ありがとうございます。
    またぜひ遊びにいらして下さい。

  11. 榊 真央 | URL | 4eg7mJls

    ただ今購入検討中♪

    PAL対応のプレーヤーの購入を真剣に考え初めていますが、どれも「全て観られる保証なないですぅ」と一言が気になってまだ決めかねています。

    >私(も?)東宝では山口トートより内野トートが好きなんです。
    内野さんが歌ってらっしゃるのを聴いたことがなかったので、安全なところで山口トートのCDを買いました(^^;っが声の感じからしたら内野トートの方がいいですよね。
    ポリドールの『エリザベート』CDで「最後のダンス」を聴いた時に、「布施明の声に似てる」と思ったものですから、トートはやはりユニセクシュアルで高音に艶がある声が合っていると思います。そういう意味では女性が演じる宝塚トートはいいなぁと、ヅカファンなので…。
    世界広しと言えど、トートとエリザベートの両方をするなんて一路さんぐらいなもんだ、と思っていましたが、何の何の。ルキーニとエリザベートの両方を演じる人まで出て来て宝塚の凄さにびっくり。瀬名エリザは少し怖かった(笑)ので観ていないのですが、DVD注文しました。彩樹トートははやり観ておかないと、と。

    >ドイツにそっくりさんのミュージカルスターがいるそうで、気になってます(笑)
    布施明さんのそっくりさんですか!?気になります。


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